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雑記

ドーピング検査で違法となる物質や方法の種類、ロシアの選手の今後はどうなるのか?

ドーピング

ドーピングには様々や物質やたくさんの方法があります。
国の代表であるアスリートが自分はクリーンだと認めてもらう事は結構大変な労力がかかります。
検査対象者はどんな人なのか、検査方法はどうなのか、またロシアのドーピング問題はどうなっているのか、ご紹介します。

ドーピングとは

ドーピングの定義は「スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為」です。
ドーピングと、は禁止されている薬物を意図的に使用する行為だけではありません。
保管しておいた自身の血液成分を競技前に輸血したりすることも同様です。
意図的であるかどうかに関わらず、ルールに違反する様々な競技能力を高める「方法」、またこれらの行為を「隠す事」も含め、ドーピングと呼びます。

ドーピングは、自分自身の努力だけでなく、みんなからの信頼、ライバルやスポーツを応援する人々の期待などを裏切る行為です。
不誠実で利己的な行為であり、ドーピングがある限りはスポーツはスポーツとして成り立つことができません。

規則違反の種類と罰則

  • 採取した尿や血液に禁止物質が存在すること
  • 禁止物質・禁止方法の使用または使用を企てること
  • ドーピング検査を拒否または避けること
  • ドーピング・コントロールを妨害または妨害しようとすること
    ※ドーピング・コントロールとは、ドーピング検査の一連の流れのことを指します
  • 居場所情報関連の義務を果たさないこと
    ※あらかじめ指定されたアスリートは、自身の居場所情報を専用のシステムを通して提出、更新する必要があります 
  • 正当な理由なく禁止物質・禁止方法を持っていること
  • 禁止物質・禁止方法を不正に取引し、入手しようとすること
  • アスリートに対して禁止物質・禁止方法を使用または使用を企てること
  • アンチ・ドーピング規則違反を手伝い、促し、共謀し、関与すること
  • アンチ・ドーピング規則違反に関与していた人とスポーツの場で関係を持つこと
  •                  引用:JADA公式サイトより
     

ドーピングの方法や物質

<禁止物質>
まず、禁止物質は3区分に分別できます。

・常に禁止されている物質(使ってはいけない)
・競技会において禁止されている物質(競技大会中だけ禁止)
・特定の競技において禁止される物質(該当する競技以外の選手は使用可)

治療で禁止物質を使用する際は、TUE(治療使用特例)申請という申請書にて許可を得る事で使用する事ができます。

禁止物質と聞くと、「男性ホルモン」「筋肉増強剤」「ステロイド」などが思い浮かぶのではないでしょうか。
これらはもちろん禁止物質に含まれますが、これ以外にも病院で医師から処方される「医療用医薬品」や、ドラッグストアなどで誰でも購入できる市販薬(OTC薬)の中にも禁止物質は含まれます。
さらに健康食品であるサプリメントにも含まれている事もあり、とくに海外製品は要注意です。筋肉増強・脂肪燃焼・痩身(そうしん)を目的としているサプリメントは特に注意の必要があります。

また漢方薬は自然のものから生成されているので問題ないと思われがちですが、こちらも注意が必要です。

健康食品にいたっては、すべての成分が記載されているわけではありません。
意図せずに禁止薬物を摂取してしまうことを「うっかりドーピング」「無意識的ドーピング」と呼びます。
自分の身を守るためにも、薬などを服用する際は必ず医師やスポーツファーマシストへ相談してくださいね。

<ドーピングの方法>
ドーピングの禁止方法はたくさんかあります。

・輸血(血液ドーピング)
・ドーピング検査時の尿のすり替え
・遺伝子ドーピング
・治療目的以外の点滴

ドーピングも日々進化しているようです。
尿ドーピングは、尿をすり替えるだけでなく、注射器やカテーテルを使用して、ドーピングしていない人の尿を審査対象者の膀胱に入れることで証拠隠滅できるそうです。
さらに「中絶ドーピング」というのも存在するそうです。
これは筋肉の材料になる蛋白質をつくるホルモンが妊娠初期に出る事を利用し、トレーニングを行い、時期が過ぎたら中絶するというものです。

ドーピングすると身体はどうなるのか

禁止物質を服用することで、身体はどうなるのでしょうか。

<筋肉をつける>
男性ホルモンを摂取することで体つきが筋肉質になります。

<気管を広げる>
気管を広げる事により、多くの酸素を取り入れる事が出来ます。
咳止めにはこの効能を含むものが多い為、風邪薬でも注意が必要です。

<エネルギー代謝を活発にする>
栄養をたくさん蓄えることで、動きを活発にします。

<血流を上げる>
赤血球を増やしたり血管を広げることで、全身にくまなく栄養や酸素を運ぶことが出来ます。

<交感神経を刺激>
アドレナリンを放出させます。

このように、身体に故意的に変化を促す事がドーピングと呼ばれます。
ドーピングは強くなるかもしれませんが、副作用もあります。
陸上の砲丸投げの選手「アンドレアス・クリーガーさん」という選手は女性でしたが、男性ホルモンを本人に内緒で投与され続け男性ホルモンを蓄積させ続けたことで、体つきだけでなく神経へも作用し、最終的には精神も男性化させました。
結果、競技引退後に性転換して男性になりました。

ドーピングの検査方法や年間件数

ドーピング検査は、日本アンチドーピング機構「JADA(ジャダ)」で行っています。

<検査の対象者>
検査の対象者は「RTP/TP(Registered Testing Pool/,Testing Pool)アスリート」と呼ばれ、検査対象者登録リストに記載されます。
RTP/TPアスリート(レジストレート テスティング プール/テスティング プール アスリート)は、JADA(Japan Anti-Doping Agency)またはIF(国際競技団体)の検査対象者リストへ登録されたトップクラスのアスリートのことです。
つまり、日本代表の証いうことになります。

<検査の方法>
検査は事前通告なしの競技会外検査でです。
このため、対象者はインターネットでADAMS(アダムス アンチドーピング管理運営システム)を通じて、四半期ごとに3か月分の居場所情報の提出が必要となります。
居住者情報とは、宿泊地やトレーニング場所や競技会の情報、居住地の部屋番号まで詳細に提出する必要があります。
365日、1年中いつでも対応できるように居場所を知らせるのは大変だし面倒ですが、トップアスリートとして、世界のスポーツで求められる義務を果たし、クリーンに戦うために必要な事となります。

提出した内容に変更がある場合、すぐに更新の必要があり、引退する際は引退届が必要になります。

<検査の種類>
検査は尿検査と血液検査があります。
いくつかの手順があり、時間もかかります。
途中で食事をする場合は未開封であることを確認するなど、検査中も気を抜けません。
自分がクリーンであることを証明するということはとても難しいということがわかります。

<1年間の検査件数>
日本では様々な競技で検査が行われています。
競技会検査や競技会外検査も含め、2017年度(2017年4月1日~2018年3月31日)の1年間で5000件近くの検査が行われています。

違反した場合

ドーピング検査での検体の分析の結果、違反が疑われた場合、すぐに規則違反が適用されるわけではありません。
検査を行う「JADA」と、資格停止期間などの制裁や違反の有無を決定する「日本アンチドーピング規律パネル」はそれぞれ独立しており、中立かつ公正な判断ができます。
アスリートやJADAは規律パネルの決定内容に納得がいかない場合、不服申し立てをすることが出来ます。
不服申立先は「日本スポーツ仲裁機構」という中立な組織となっています。

違反が決定したアスリートやサポートスタッフは、下記のような制裁を受ける事になります。
・競技会の成績が自動的に取り消される
・競技会の参加者、トレーニング、コーチとして指導に関わるなどのスポーツ活動が一定期間できなくなる
・チーム内で複数人の違反者が出た場合、チームに対して制裁が科される場合もある

意図的な違反であった、違反を繰り返す場合は、より厳しい制裁になる事もあります。

ロシアのドーピング問題

2014年12月、ロシアの女子陸上選手とロシアの反ドーピング機関(RUSADA)に勤務するその夫による、ドイツ公共放送でも告発がきっかけとなり、ロシアの組織ぐるみのドーピングが発覚しました。
世界アンチドーピング機関(WADA)が独立委員会を設置し調査を行い、2015年11月の調査報告にてロシアの組織的ドーピングを認定しました。

・RUSADA(Russian Anti-Doping Agency)が選手から賄賂を受け取り、検査予定を事前に知らせていた
・2011年から2015年にかけて、約600件の陽性反応の結果を把握していながら、スポーツ省の指示で半数以上を「陰性」と書き換えていた
・ソチ大会では尿検体のすり替えを行っていた

WADA(World Anti-Doping Agency)は2016年、ロシアが自国開催した2014年のソチ冬季五輪などで政府が主導して不正に関与したと認定。
WADAはIOC(国際オリンピック委員会)やIPC(国際パラリンピック委員会)にロシア全選手を大会から締め出す提案しました。
結果、IOCは全面排除を見送り、各国際競技連盟に判断を委ねました。
IPCは「問題は個人ではなく国家レベルの問題、ロシアのドーピング文化が変わらなければスポーツの信頼性に関わる」として、全ロシア選手の出場を認めない方針を決めました。
ロシアはこれを不服とし、CAS(スポーツ仲裁裁判所)に提訴して処分取り消しを求めましたが、2016年8月23日に却下され、不適合とみなされました。

その後RUSADAは、関連機関の体制をその後刷新するなどの改革を評価され、2018年9月にはRUSADA(ルサダ)の処分は解除されました。

しかしわずか1年余りで、再び「不適格組織」に逆戻りしました。
その理由として、WADA(ワダ)がRUSADAのコンプライアンス検査の一環で2019年1月にモスクワの検査所から受け取ったデータに「矛盾」があると発覚した事はあげられます。
RUSADAはこの矛盾の説明期間として3週間の猶予を与えられたが、最終的に膨大なデータ改ざんがあったと判断されました。
数千に及ぶ膨大な量であり、偶然では起こりえないという事です。

これによりWADAの反ドーピング規約に署名した組織が主催するスポーツ大会から締め出されることとなり、オリンピックやワールドカップへの参加が今後4年間、出来なくなりました。

ロシア選手の今後について

ロシアは今後4年間、夏季・冬季共に五輪とパラリンピックから国としては追放されるだけでなく、WADAの反ドーピング規約に署名した組織が主催するスポーツ大会への参加ができません。

大きい所では、2020年東京五輪と2022年北京冬季五輪への出場が出来ません。
選手は薬物違反に関する疑惑を取り払って上で、「中立」の立場で出場しなければいけません。
2018年の平昌オリンピックでは、この方法で168人のロシア選手が15競技に参加しました。
ロシアの選手と指導者は、2011年から2015年にかけて行われていた国家ぐるみのドーピング違反と無関係で、無実であると証明できた場合のみ、中立の立場での出場が認められます。

サッカーのFIFAなども含まれます。
2019年の12月の段階では、2022年のサッカーワールドカップは、予選だけは出場できるが、本戦には進めないという話で進んでいるそうです。

まとめ

いかがでしょうか。
ロシアは国家ぐるみのドーピングと言われてますが、実際の所はどうなっているのでしょうか。
クリーンな戦いを、心から楽しんで応援したいなと思います。