リングスリングは新生児から自分で歩く年齢(2歳~3歳頃)まで長期間使用できる上に、抱き方のバリエーションも豊富です。
慣れるまでは難しく感じますが、コツをつかんでしまえば布1枚で出来ているので、長さの調節も簡単です。
まんまる育児の必需品でもあるリングスリングの魅力を、存分にお伝えします。
寝かしつけに困っているママには、うってつけのグッズですよ!
リングスリングは赤ちゃんの時だけと思っている方もいるようですが、年齢制限や体重制限などはなく、まだ甘えたがりのお兄ちゃんお姉ちゃんにも使えます。
私は出産祝いにベビー&ミーのヒップシートキャリアの抱っこ紐を頂き、首が座ったら使用しようと思っていたのですが、子供が1カ月半の頃にまんまる育児に出会い、1本目の抱っこ紐を使う前から2本目の抱っこ紐を購入してしまいました。
正直に申し上げて、腰が据わるまでは母体への負担は大きいです…
おそらくエルゴやヒップシートの方が楽だと思います。
しかし、腰が据わってしまえば赤ちゃんもしっかりしてくるので、抱っこしやすくなります。
うちの子供は1歳を過ぎましたが、いまだにリングスリングを愛用しています。
縦抱きのヒップシートは、腰が据わって以来、主人専用の抱っこ紐になっています。
リングスリングとは
リングスリングとは、抱っこ紐の1種です。
今現在、街を歩いていると高確率で出会うのはエルゴの抱っこ紐でしょうか。
最近ではヒップシートの抱っこ紐もよく見かけますね。
そんな中、リングスリングとはこんな抱っこ紐です。
長めの丈夫な布に、リングが2つくっついています。
こんな簡単な作りで、本当に大丈夫なの!?
と、初めは誰でも感じると思います。
リングスリングを使用している人の割合はとても低いため、あまり出会わないと思います。
見つけたら、レアです、ラッキーです、きっといい事があります。
どちらかというと、「ドッグスリング」という犬用の抱っこ紐として使用している人の方がよく出会うかも…(地域によるかな)
ワンちゃんのスリングも、顔がちょこんと出ていてとても可愛いですよ。
リングスリングの使用方法や抱っこの種類、メリットやデメリットなど、とことん説明していきます。
スリングと抱っこ紐の違い
スリングはたすき掛け、抱っこ紐は両肩にかけて使用すます。
スリングと抱っこ紐の大きな違いは、赤ちゃんの姿勢と装着の手間ではないでしょうか。
<赤ちゃんの姿勢>
スリングを使用すると、赤ちゃんはまんまるの姿勢になります。
お母さんのお腹の中にいた時、つまり胎児の時と同じ形です。
子宮の中にいた時の姿勢は落ち着くということで、まんまる抱っこをすると嘘のように赤ちゃんはスヤスヤ眠ります。
抱っこ紐は赤ちゃんを縦に抱きます。
首の座っていない新生児を抱っこする時には、新生児専用のインサートが必要です。
<装着方法>
スリングは布を肩か吊るすような形で使用します。
慣れるまでは少し大変ですが、コツを掴めばサッと装着できます。
慣れてしまえば着脱はとても簡単です。
抱っこ紐は装着にコツなどはなく、誰でも簡単に赤ちゃんを抱っこすることができます。
スリングに比べると、装着にいくつかの手順があり、少し時間と手間がかかります。
抱っこ紐のメリット・デメリット
エルゴやヒップシートなど、抱っこ紐はたくさんの種類がありますね。
街を歩けば、すれ違う人の抱っこ紐の種類を数えるより、エルゴの抱っこ紐の色の違いを数えたほうが飽きないかもしれません。
<抱っこ紐のメリット>
・抱っこ紐は幼児期まで長く使用できます。
・専用のパットが必要ですが、新生児からも使えます。
・抱っこのバリエーションも豊富で、横抱き、おんぶが出来るものもあります。
・両肩と腰で支えるため、負担が少ないです。
・両手が空くので、買い物などはしやすいです。
・安全ベルトや、長さの調節をしっかりしていれば、落下の危険性は少ないです。
抱っこ紐はとにかく安定して抱っこが出来ます。
誰でも、簡単に、安全に。
これはとても魅力的ですね。
スリングの後に抱っこ紐を使用したら、とても快適で、スリングの時よりも遠くまでお買い物に行けました。
<抱っこ紐のデメリット>
・とにかくかさばる
・夫婦などで共同で使うと、紐の調節などがその都度面倒です。
・首すわり前の新生児にはオプション品のインサートの購入が必要です。
抱っこ紐はとても便利なのですが、とにかくかさばります。
ベビーカーと併用して出かけると、荷物がえげつない事になります。
ですので、基本は皆様つけっぱなしで歩いてます。
無理に収納しようとしなければ、気にならないかもしれません。
スリングのメリット・デメリット
スリングとは、赤ちゃんを抱っこする袋状のグッズです。
<スリングのメリット>
・新生児から使用できます。
・リングスリングは抱っこの方法もいくつかあり、幼児期まで使用できます。
・コンパクトでかさばりません。
・赤ちゃんが落ち着く姿勢を作れます。
・寝かしつけに持って来いのアイテムです。
・授乳ケープとしても使えます。
<スリングのデメリット>
・新生児はとくに、手で支える場面が多いので、片手がふさがります。
・装着方法を誤ると、落下の危険性や股関節脱臼の恐れがあります。
・装着にはコツが必要です。慣れるまでは根気がいります。
・片方の肩で支えるので、負担が大きいです。
スリングの種類
私の愛用品はリングスリングですが、スリングの中にもいくつかタイプがあります。
<リング式>
リングタイプのスリングは、2つの輪に布を通して固定して使います。
赤ちゃんを抱っこしてから長さを調節するので、細かな微調整もできます。
また、お父さんとお母さんで夫婦兼用ができます。
布はかなり長いので、持ち運ぶ時にはスリングの中ではボリュームのある方になります。
微調整が可能で、ママにも赤ちゃんにとってもしっくりくる位置で抱っこできますが、使い方が難しいのも特徴です。
<バックル式>
バックルタイプのスリングの特徴は、ワンタッチで簡単にバックルをはめられることです。
一度サイズを調節しておけば、毎回調節する必要がないので、リングスリングより簡単に装着できます。
ベルトが太く安定性があるため、ママへの負担も少なめです。
<チューブ式>
チューブタイプのスリングは、肩へたすきのようにかけて使用します。
ショルダーバックのようなイメージです。
「楽で使いやすい」という声が多く、初心者でも安心、スリングデビューにはうってつけです。
シンプルな筒状のような形状で、伸縮性のある生地で出来ています。
長さ調節はできないので、体格差のあるパパママの兼用は困難です。
サイズのラインナップが多いので、選ぶときは慎重に選びましょう。
長さの調節をしないので、着脱や乗せ降ろしは容易です。
リングスリングのメリット
リングスリングにはメリットがいっぱいあります。
・首すわり前から使用できます
・その都度調整するので、家族兼用で使用しても問題なし
・赤ちゃんが安心して落ち着く
・赤ちゃんの姿勢が自然で楽な形に保てる
・自然な抱っこをすることで、成長発達を妨げない
・可愛いデザインのものが多い・オシャレ
・手作りも可能
・冬は赤ちゃんのコートいらず
・かさばらない
・抱っこ以外にも活躍場面がたくさんある
コンパクトでかさばらないので、ベビーカーと併用してのお出かけに最適です。
ぐずったらサッと取り出して、シュポっとスリングに入れるだけです。
エルゴなどの抱っこ紐は外出中は抱っこしていなくても付けたままという方が多いです。
スリングは身軽になれるというのが私にとってはとても嬉しかったです。
リングスリングのデメリット
リングスリングの最大のデメリットは、使いこなすまでに時間がかかることです。
youtubuなどの動画を見ても、最初はピンとこないと思います…
私はいくら動画を見てもさっぱりわからず、人形相手に何度も練習しましたが、なかなかうまくいかず…
結局はスリングを推奨している助産師さんに何度も教えてもらいました。
あれだけ四苦八苦した着脱ですが、今ではお茶の子さいさい。
リングスリングは育児の良きパートナーとなりました。
また、使用方法を間違えると危険です。
しっかりと作りを理解してから使うようにしましょう。
リングスリングは危険なのか
スリングは危険という情報がたくさん出回っています。
詳しく言えば、誤った使用方法をすると、大変危険です。
言葉をかえれば、正しく使用すれば安全に使用する事ができます。
<先天性股関節脱臼>
検索すると一番危険だと表示されるワードは「先天性股関節脱臼」でしょうか。
先天性とあるので、生まれつきの問題と思われますが、この病気は産後の状態によっても発症することがあるようです。
最近では「発育性股関節形成不全」とも呼ばれます。
乳幼児期の子供は、カエルのように足を曲げ広げてよく動かすことで、歩くために必要な股関節を育てます。
生後3〜4か月位までに、足を伸ばした状態で外から力がかかると、痛みを伴わず脱臼することがあります。
大腿骨と呼ばれる足の付け根の骨と、骨盤の位置が悪く、股関節が脱臼してしまった状態の事です。
この状態が続くと、1歳を過ぎて歩行が不安定であったり、将来「変形性股関節症」の原因になることが知られています。
股関節が外れやすい生後3〜4か月までにベビースリングを使用する場合には、股関節を開いて曲げた状態での使用することに注意してください。
足を延ばした状態で抱っこすると、股関節は動きが妨げられて脱臼しやくなります。
知らない間に股関節が外れることで股関節の形成が妨げられることあります。
<気管支の圧迫・窒息>
スリングは赤ちゃんと密着した抱っこができますが、密着しすぎると圧迫してしまう可能性があります。
緩すぎると落下の危険性があるので、適度な調節具合を心掛けましょう。
縦抱きの抱っこ紐でも同様ですが、常に赤ちゃんの状態は確認しながら歩きましょう。
まんまる育児の必需品
リングスリングは、まんまる育児の必需品となっています。
まんまる育児とは、トコちゃんベルトの考案者「渡部信子(わたなべのぶこ)」先生が推奨している赤ちゃんの育て方です。
渡部先生は、カリスマ助産師トコちゃん先生と呼ばれ、「魔女のひとりごと」というブログも書いています。
この育児方法は、赤ちゃんが心地よくて安心できる状態を作ってあげることにより、よく寝て、起きている時間も機嫌よく過ごしてくれるという魔法のような考え方です。
まーるくまぁるく抱っこして、緊張を解いてあげる事が大切です。
反りかえって泣く、背中スイッチ発動で置くと泣くなど、ねんねの悩みを抱えているママには是非取り入れていただけたらと思います。
このように、赤ちゃんの繊細かつ敏感な体を大切にし、心地よい状態を作ってあげるのに最適なのが、リングスリングです。
正直に申し上げて、リングスリングはお母さんの身体には少し負担が大きいです。
布をたすき掛けのようにかけるので、片方の肩で支えます。
大きめの布のタイプを選んで、背中の布を広げ、肩の部分の支えている部分の布も可能な限り広げれば、多少重さが分散しますが、慣れないうちは20分ほどで背中が痛くなります。
腰で支えるわけではないので、腰は痛くないです。
ここで覚えておいて欲しい事があります。
個人差はあると思いますが、赤ちゃんにとって心地よい状態を作るということは、ママにとって楽な状態ではないということです。
両方の肩と腰の3点で支えられる縦抱きの抱っこ紐の方が、お母さんの身体には優しいし、遠くまで行けると思います。
しかし私はまんまる育児に出会って考えが変わり、腰が据わるまで、少なくとも首がすわるまでは縦抱きをせず、赤ちゃんにとって快適な状態を作ってあげたいと思いました。
オシャレで可愛い!他の人と被らない育児グッズが欲しい!などという考えてリングスリングに飛びつくと、うまくいかない気がします。
お出かけが億劫になり、2本目の抱っこ紐の購入が必要になるかもしれません。
慣れるまでは忍耐と根気が必要です。
慣れてからもどんどん体重が増えてくる子供に、背中が悲鳴をあげることもあります。
それでも子供にとって最適な姿勢を!と思えるお母さんは、是非リングスリングを愛用してほしいと思います。
赤ちゃんの発達にいい事もありますが、それ以外にもメリットはたくさんあります。
それぞれのメリットデメリットをよく理解したうえで、自分自身にとって一番合っている抱っこ紐を選んでくださいね。
抱き方のバリエーション
リングスリングの抱っこの仕方を検索すると、様々な抱き方が出てきます。
購入した商品の説明書の通りに安全に使用して頂ければ問題ないと思いますが、まんまる育児としておススメしている抱き方はこの3つです。
<横抱き>
首が据わるまでは、横抱きが推奨です。
股関節脱臼を防ぐスリングの使い方として、縦抱っこにして足を外に出す抱き方を推奨としているメーカーもあります。
しかしまんまる育児としては、赤ちゃんが小さいうちに足を出すと股関節が180度近く開き、「股裂き」状態になってしまい、背中が緊張して反り気味になってしまう可能性があるとうたっています。
整形外科医や小児科医などが股関節脱臼が危険と言い始めて下火になっているスリングですが、膝をまっすぐに伸ばした状態でスリングに入れなければ、股関節脱臼にはならないそうです。
正しい使用方法で、正しい姿勢で、まんまる抱っこをした状態でスリングにいれることで、安全な状態でスリングを使用する事が出来ます。
<カンガルー抱き>
首が座り、寝返りが両方できるようになったら、前向き抱っこ解禁です。
頸が座れば大丈夫という説明もありますが、両側寝返り出来てからという意見もあるので、私は寝返るのを待ちました。
スリングでカンガルー抱きされる娘氏、可愛すぎて母轟沈 pic.twitter.com/DgsRMPS5rf
— もえ (@kenmoew) August 31, 2017
カンガルー抱きは、赤ちゃんの視野も広がりますし、なんといっても見た目が可愛いです。
かなりの確率で、すれ違う人に話しかけられます。
「足はどうなってるの?」と聞かれる事がとにかく多いので、返答を用意しておきましょう!
<腰椅子抱き>
最終形態が、腰椅子抱きです。
これはつかまり立ちをするようになって、ようやくOKが出ます。
ここまできてようやく開脚しても良いと言われるのが、まんまる育児です。
この頃には10キロを超える赤ちゃんもいると思いますが、密着度が高い為、カンガルー抱きよりも軽く感じます。
リングスリングは歩き始めても3歳すぎまで抱っこできます。
エルゴなどよりコンパクトに持ち歩けるので、2~3歳になって歩き疲れて抱っこーとなっている時期にも重宝します。
メーカーにより、横抱きは危険なので、新生児の時から縦に抱いて足を出す「コアラ抱き」を推奨しているものもあります。
どれも間違いではないと思います。
しかし、まんまる育児をしたい場合は横抱きがいいとのことです。
まんまる抱っこの状態で足が伸びずにスリングに入れば大丈夫ですが、不安な場合はスリング専門店や助産師さんに使い方を教えてもらってください。
マイピーロネオ・おひなまき
リングスリングと並行して使用すると、相乗効果でとても便利なグッズを紹介します。
<マイピーロネオ>
マイピーロネオとは、トコちゃんベルト専門店で販売している、赤ちゃんの首枕です。
首がひけて呼吸が出来なくなるのを防ぐ効果と、赤ちゃんの首がガクンとなるのを防いでくれる効果のある優れものです。
頸のすわっていない赤ちゃんはぐにゃぐにゃしていてとても不安定です。
スリングにいれる時はもちろん、常に装着させておくと安心のアイテムです。
<おひなまき>
おひなまきとは、おくるみで赤ちゃんを巻くことによりお腹の中にいた時と同じ姿勢にしてあげて、安心する状態を作ってあげるためのアイテムです。
首すわり前の赤ちゃんをリングスリングに入れる場合、おひなまきでくるんだ状態でそのままスポっとスリングにいれると簡単にリングスリングが装着できます。
抱っこ以外にも便利な使用方法
リングスリングにのメリットは、抱っこ紐だけではなく、他の使い方も出来る所にもあります。
・チェアベルト
・授乳ケープ
・日よけ
どれも個別で購入しようと思ったら、結構お値段するんですよね…
リングスリングひとつで代用できるのなら、そんな嬉しい事はないです。
とくに、チェアベルトとしてはとても重宝しています。
外食に行くと、子供のイスは用意して頂けることが多いのですが、1歳児はじっとしていないので、支えがないと危険です。
そんな時、荷物が増える事なくサッと巻くだけのスリングはとても便利です。
スリングに食べ物飲み物をこぼされると抱っこに支障が出ますので、タオルなどでカバーすることをお勧めします。
カンガルー抱きのアレンジ。
お座りできない子でもまぁるい姿勢で安定。大人は両手を離しても落下しません。チェアベルトなる便利グッズも不要。#次男居酒屋初体験 #みんなノンアル #刺身美味かった #なお先生の話が肴#アルマスリング pic.twitter.com/pWx8qbL52r— 島田(調布だっこの中の人) (@chofudacco) June 19, 2017
こんな風に大人に固定して使用する事も出来ます。
洗い方
スリングの洗い方は、購入したメーカーの説明書をよく読んでください。
色落ちする場合もあると思いますので、手洗いでサッと洗ってもらえればいいのではないかと思います。
脱水ですが、最初はリングの部分が傷つくのではないかと思い、手で絞って干していたのですが、なかなか乾かない!
そこでリングの部分を隠すように何度かクルクル巻いてから、脱水機にかけた所、洗濯機もリングの部分も傷つかずに脱水できました!
あくまで自己責任となりますが、自宅で簡単に、ざぶざぶ洗う事が出来ます。
物によると思いますが、最初は布が硬くてリングをうまく滑らず、調節しにくい事があるようです。
何度か洗って使用していくうちに、布が柔らかくなり、どんどん使いやすくなっていきます。
まとめ
いかがでしょうか。
リングスリングはお洒落な柄も多く、身につけると気分がハッピーになる事もあると思います。
母体への負担は多少大きいですが、体重制限なく長期間使用できます。
腰が据わるまでは少し大変ですが、赤ちゃんの身体の発達にはとてもよいグッズです。
正しい使い方で、安全に、赤ちゃんとのお出かけを楽しんでいきましょう。
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